映画「スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」を観に行く
映画「スター☆トゥインクルプリキュア 星のうたに想いをこめて」を【少しでも小さなお子様方の邪魔にならない時間帯を探して】観に行ってきました。
宇宙からやってきた謎の生き物「ユーマ」とプリキュア(特に羽衣ララと星名ひかる)の交流が描かれた作品となっています。TV版での悪役である「ノットレイダー」の皆さん(それもテンジョウとその部下だけ)は序盤のみの登場です(笑)。
印象としては、劇場版ドラえもんといった感じをうける作風でした。戦闘シーン(=アクションシーン)は脇役ともいえる位置づけで、主題はあくまでもユーマとの交流、それも羽衣ララとユーマとの交流が中心です。年長組の2人(天宮えれな、香久矢まどか)とユニはララとひかるのサポートとして描かれます。まぁ、ユニに関しては星空警察のアン警部補に追いかけられてそれどころではなかったとも言えますが。このユニとアンの関係、ルパン三世と銭形警部を彷彿とさせますね。
では本来の主役である星名ひかるは脇役なのかと言えば、決してそうではありません。ユーマとのこじれてしまった関係に悩むララに寄り添い、ララが答えを導き出す為の道先案内人のような立場にいます。なんと「頼れるリーダー」なのでしょうか。その立ち居振る舞いは本当にカッコいい。今の時代が求めるリーダー像のひとつを見た思いです。
クライマックスは、「新たな星」として誕生するユーマを5人のプリキュアが歌とダンスで祝福するという、美しいシーンで紡がれていきます。「神に捧げる歌舞」や、「新たな命の誕生を祝う歌舞」は、古来から様々に見られるものですが、それをプリキュアで再現したという事です。星の誕生という現象を、単に科学的に説明するというアプローチではなく、希望に満ちたファンタジーとして表現した事で、より一層神秘さ・命の尊さが強調されたのではないでしょうか。小さな子供へ向けた映画として正しい方向性だと思います。
優しさと喜びに満ちた歌舞で祝福されて生まれた星(=ユーマ)はきっと素晴らしい星になるのだろうと思います。このシーンで思わず涙腺が。それだけ感情が揺さぶられたという事でしょうか。
《大人になってから子供向けの絵本を読むと、子供の頃とはまた違った見方が出来る》と言いますが、プリキュア映画もその一つのような気がします。いい年した大人が観に行くにはかなりハードルが高い(笑)ジャンルですが、中々の良作でした。
話をやたらとややこしくしたり、ショッキングなシーンを入れる事が「大人向け」で「高尚」な映画というのなら、ちょっとそれは違うのではないかと、改めて考えさせられました。
プリキュア、侮りがたし。
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